「足育」とは何か?
- 戸原 遼先生
- 9 時間前
- 読了時間: 4分
「うちの子、ちょっと歩くとすぐ『抱っこ!』って言うんです」
「運動神経があまり良くないのかな? よく転ぶ気がする……」
もしそう感じたことがあるなら、それはお子さんの性格や体力のせいではなく、
「足の悲鳴」かもしれません。
毎日当たり前のように履いている靴や、何気ない歩き方。実は、お子さんの身体は今、一生を左右する「土台作り」の真っ最中です。
今回は、お母さんにこそ知ってほしい、子どもの未来を守る「足育(あしいく)」の大切さについてお伝えします。
もしかして、こんなサインはありませんか?
「まだ小さいから」「甘えん坊だから」と見過ごしてしまいがちな、日常の小さな違和感。実はこれ、足のトラブルが隠れているサインかもしれません。
抱っこばかりで、あまり歩きたがらない
何もないところでよく転ぶ、つまずく
歩くとすぐ「疲れた」と言う
靴のかかとが、片側だけ極端にすり減っている
よく足を痛がった
り、靴をすぐに脱ぎたがったりする
もし一つでも当てはまるなら、お子さんの「足の形」や「歩き方」を一度チェックしてみるタイミングです。
「足育」とは、一生モノの土台を育てる「予防医学」
「足育(あしいく)」という言葉、聞き慣れないかもしれませんが、考え方は歯の定期検診と同じです。虫歯になる前に歯をケアするように、足もトラブルが起きる前に正しく育てることが大切です。
なぜ、今、なのか?
子どもの足は、大人の足を小さくしたものではありません。実は、軟骨が多くてとても柔らかい、未完成な状態なのです。
未発達なアーチ: 土踏まずなどの「アーチ構造」(内側縦アーチ・外側縦アーチ・横アーチ)は、歩く衝撃を吸収するクッションの役割を果たします。これがうまく形成されないと、疲れやすくなったり、姿勢が悪くなったりします。
将来への影響: 子どものうちの足の歪みは、成長とともに膝・腰の痛み、外反母趾、深刻な姿勢の崩れへとつながります。
環境の変化: 近年は土のグランドが減り、外遊びも減り、足指をしっかり使わない「浮き指」や「偏平足」の子どもが増えています。
足のトラブルが引き起こす「体のドミノ倒し」
足という土台が崩れると、その上にある体全体に影響が及びます。起こりやすいトラブルは以下のようなものがあります。

偏平足・開張足:クッション性がなくなり、少しの歩行ですぐに疲れてしまいます
外反母趾・内反小趾:指が踏ん張れず、運動能力が低下し、歩行バランスが崩れてしまいます
回内足(かかとの倒れ):膝が内側に入り、骨盤や背骨のゆがみ(姿勢不良)を招くことがあります
今日からできる!「正しい靴」の見極め方
「すぐ大きくなるから」と大きめの靴を選んだり、デザインだけで選んだりしていませんか? 良い靴選びのポイントは4つだけです。
かかとがしっかりしている: 足首を支え、グラつきを防ぐもの
つま先にゆとりがある: 指が自由に動かせる(5〜10mm程度の余裕)もの
ベルトで固定できる: 紐やマジックテープ等で足の甲をしっかり締められるもの
靴底の屈曲性: 指の付け根の部分で、適度に柔らかく曲がること
子どもの足は驚くほど早く成長します。半年に一度はサイズの見直しをしてあげてください
足の専門クリニックがお手伝いできること
「うちの子の足、大丈夫かな?」と少しでも不安になったら、専門家に相談するのが一番の近道です。足の専門クリニックでは、お子さんの健やかな成長をサポートしています。
どんなことができるか?
レントゲンや視診による発達確認: 骨の状態やアーチの形成具合をチェックします
歩行分析・靴のチェック: 実際の歩き方のクセを見極め、今の靴が合っているか確認
します
オーダーインソールの提案: 必要に応じて、その子の足に合わせた中敷きを作成し、
正しい歩行をサポートします
「足育」は親から子へ贈ることができる「一生歩ける体」という最高のプレゼントです。
まずは、今日のお散歩でお子さんの歩き方をそっと観察することから始めてみませんか?
お子さんの歩き方で気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
まずは一度、靴の裏をチェックすることからはじめてみましょう。
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本コラムは、足と歩行のクリニックリジェ六本木院の戸原遼医師に執筆していただきました。
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